【オンライン読書会】ファシリテーターとして気をつけるべきこと5つ

こんにちは!女性のためのオンライン読書会【ゆる読書会】主宰のげんだちょふです。

オンライン読書会【ゆる読書会】は、2019年に初めて開催し、2021年の10月に50回目を迎えることができました。

思い返せばこのオンライン読書会を始めたころ、頭の中はさまざまな不安でいっぱいでした。その中の1つが「ちゃんと進行できるだろうか」という、主宰者自身のファシリテーターとしての実力です。今でも読書会の前には緊張します。特に、初めての方が多いときは「わたしのファシリテーターのせいでがっかりしてほしくない!」と、心配になるものです。

この緊張をちょっとでも緩和するために、毎回読書会の前にはあるメモを見直しています。それは、「ファシリテーターとして読書会中に気をつけること」が書いてあるメモです。

この記事では、これから読書会を始めたい方、すでに読書会のファシリテーターとして活動されているけど自信がない方に向けて、読書会主宰歴2年のわたしが「読書会のファシリテーターとして気をつけていること」についてまとめたいと思います。

【会話】たくさん話してもらう

読書会で最も大切なことはこれです。とにかく、たくさん話してもらう。

大切なのでもう一度言います。

げんだちょふ
とにかく話してもらう!!!

あなたが初めて参加した読書会で一言も話せなかったとしたら、とても残念な気持ちになりますよね。

読書会に参加される方の多くが、自分自身がうまく発言できるかを心配しています。特に初めての方は「本の紹介がうまくできるかな」「自分の思っていることがうまく伝わるかな」と、他のメンバーに自分の思いが伝わっているか不安になるものです。

この不安を解消してもらうためには、読書会が終わった後に「よくしゃべったな〜」と感じてもらえるぐらい、話してもらうことが必要です。

話しやすい雰囲気を作る

まず、参加者の方々が自由に発言できるような雰囲気づくりを行います。

ゆる読書会ではまず最初にお一人ずつ自己紹介を行ってもらいます。自己紹介は「名前、今いる場所、最近の近況」の3つを話してもらいます。

「最近の近況、必要・・・?」と思うかもしれませんが、ここで少しだけ会話をしておくことで、後の本の紹介のときにかなり話しやすくなるのです。

自己紹介のトップバッターはたいてい主宰のわたしなのですが、できるだけ本とは関係のないどうでもいい話をします。子どもが誕生日だったとか、こんな料理作ったら失敗したとか。なんてことない近況を話すことで、話のハードルを下げ、また、プライベートを少し知ってもらって親近感を持ってもらい、発言しやすくなります。

話を振る

読書会に参加して発言するには勇気がいるものです。特に初めて読書会に参加される方の場合は、話したいことがあっても、タイミングを伺っている間に次の話題になってしまって話せなかった・・・なんてことが多々あります。

参加者の様子をよく観察し、「この人は何か話したそうだな」と思ったら「〇〇さんは△△についてどう思いますか?」と話を振ります。参加者によってあまりにも発言量に差がでないように、まんべんなく話してもらえるとより良いですね。

ただ、これはファシリテーターが参加者の発言タイミングをコントロールするという目的では行いません。あくまでもサポートとして「話したそうだけどタイミングがつかめてないのかも?」と感じたときに行います。でないと、ファシリテーターが話を振らないと誰も話さない会になりかねません。そうなると自然な会話と程遠くなるので、わたしはできるだけ参加者の方に自発的に話してもらうことを心がけています。

質問をする

個人的にこれが一番難しいです。ズバリ、話を盛り上げるために質問をすること。参加者の方にたくさん話してもらうためには質問で話を引き出すことも必要です。

わたしの場合、他の方の本の紹介を聴きながら質問を考え、手元にメモしています。紹介が終わった後にそれを質問し、会話のきっかけにするのです。「こんな質問でいいのかな?」と思ってしまうぐらい簡単な質問をした方が、他の参加者さんの発言のハードルも下がるのでオススメです。

「質問が全く思い浮かばなかったら・・・?」そんなときのために、どんな本にでも使える質問もいくつかあるのでご紹介しておきます。

  • 本を読んだきっかけ(なんでその本を読もうと思ったのですか?)
  • 作品のバックグラウンド(いつ出版された本ですか?どこの国の本ですか?)
  • 著者のバックグラウンド(作者の人はどんな方なんですか?)

他にも場合に応じて「(ベストセラーなら)この本は有名ですが読んだことある方いらっしゃいますか?」「(ハウツー本なら)この本を読んで、自分でもやってみようと思ったことはありますか?」など、いろいろパターンがあります。

げんだちょふ
ファシリテーターをやっているうちに少しずつ身についてきたよ。

絶対ダメ!ファシリテーターが話しすぎる

そして、絶対にやってはいけないのは、ファシリテーターがペラペラと演説のように話し続けることです。

確かに、参加者の方から発言がなくシーンとしてしまうと、なんとかして間を埋めたくなります。げんだちょふもこれまでに、焦って無駄にペラペラと発言してしまったことがあります。

ですが、読書会に来てくださる方たちは、ファシリテーターの話を聞きにきているわけではありません。言いたいことがあるならともかく、沈黙を埋めるためだけに内容のない話しをするぐらいなら黙っていたほうがマシです。話を聴かされている方は苦痛です。

【傾聴】聴いているときのリアクションはオーバーに

十分に話してもらった上で、聴いている側は「聴いていますよ」「わかってますよ」と表現することが大切です。具体的にはうなずく、相づちを打つなど、態度やしぐさで表現します。

オンライン読書会の場合は画面越しのため対面より伝わりにくいので、身振り手振りを加えるなど、いつもの会話よりオーバーに表現することがポイントです。

【気遣い】相手の環境に気を配る

オンライン読書会の場合、同じ場所にいない分、画面の向こうにいる相手の状況がわかりづらくなります。お互いにより快適に過ごすために、最初にいくつか確認しておくと安心です。

わたしの場合、以下のようなことに気を配り、読書会の冒頭に声をかけるようにしています。


  • 音声がお互いに聴こえるかを確認します。もし聴こえない場合は何らかのシステム的対応が必要です。オンラインだと音声トラブルは致命的です。トラブル回避のため、慣れていない方は開始時刻より早めに参加してもらうとよいです。
  • 時間の制約
    早退や中抜けをする方はいないか確認します。いる場合は、早退をする人は本の紹介を最初にしてもらうなど、話す順番に配慮します。
  • 子連れ参加
    もし小さなお子さま連れの方は、お子さまが比較的落ち着いているスキを狙って話を振ります。

【プライバシー】訊いてもいいこと?

読書会中に、参加者の方の属性について詳しく知りたくなることがあります。例えば「仕事中に〇〇だと思ってこの本を手に取りました」と紹介してくださったときに、「仕事とこの本、どういう関係なんだろう?」と聴いている側は疑問に思うことがあります。

しかし、疑問に思ったからといってすぐに「どんなお仕事をしていらっしゃるんですか?」と訊くとどうでしょうか。参加者の中には、自分の個人情報を明かすことに不安を感じている方もいます。特に初めて参加した方は、初対面の人ばかりがいる中で自分のプライベートを話すのに抵抗があるかもしれません。

お子さんがいらっしゃるのか、お仕事はしていらっしゃるのか、しているんだったらどんなお仕事なのか。こういったプライベートを聞く場合はとても注意が必要なのです。

わたしがファシリテートしているときは、初めての方には基本的にプライベートは訊かないようにしています。リピーターの方で、この方は訊いても大丈夫そうだなと思えたときに「差し支えなければ・・・」と一言添えて尋ねるようにしています。

【タイムマネジメント】終了時間を守る

主宰する側として開始時間に遅れてはダメなのは当然ですが、それと同じぐらい、終了時刻を守ることも大切です。

みなさん、忙しい中で参加してくださっています。読書会の終了後に予定がある方もいるかもしれません。どれだけ読書会が楽しくてもダラダラと5分も10分も引き伸ばすのは良くありません。

終了時間を守るには、読書会の最中の時間管理がキモになります。これは、予めタイムテーブルを準備し、なるべくそこから外れないようにする以外にやりようがありません。

話が盛り上がれば盛り上がるほど難しくなるのですが、「すみません、時間なので次の方にいきたいと思います。」とドライに進行することも時には必要です。これができないと、最初の人は時間たっぷり使って、最後の人はちょっと急いで、なんてことになりかねません。

時間が来ればスッパリと終わって次の人へ。その方が結果として全体の満足度は上がるはずです。

まとめ オンライン読書会を楽しんでもらうために

以上の5つが、オンライン読書会のファシリテーターを2年以上やっているわたしが気をつけていることです。「多すぎて全部気をつけていられないよ〜」という人は、最初のたくさん話してもらうことだけを意識してみてください。

かくいうわたしも、もちろん毎回気をつけてはいますが、ここに書いた全てのことが完璧にできているわけではありません。「ちょっと今日は盛り上がらなかったな」「あんなこと言わなければよかった!」と、読書会後に反省することも、けっこうな頻度であります。

それでも、わたし自身も楽しめていますし、参加者の方々にも喜んでいただけています。少々失敗しても、総合的に良かったならそれでいいのだと思います。

この記事を読んでいる方は、これから読書会をやってみようと考えている、またはすでに開催されている方々だと思います。少しでも参考になれば嬉しいです。

げんだちょふ
この世に楽しい読書会が増えますように!

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