ゆる読書会 参加者インタビュー Vol.2 ゆりこさん

今回はゆる読書会に2020年から参加されているゆりこさんにお話を伺いました。本にまつわる思い出やノンフィクションが好きな理由など、さまざまにお話してくださいました。

お話を聞いた人 ゆりこさん

1990年生まれ。大学卒業後、国内外で就労、その後海外赴任帯同でアラブ首長国連邦へ。現在は本帰国済。昔から好きなことは読書と一人旅。最近ハマっていることはPodcastを聞くこと。興味があることはコーチング。悩みがちっぽけに思えて楽になれるので、展望台に行って下界を眺めるのが好き。

本の思い出。図書室と大学入試。

—— 数年前から読書会に継続的に参加してくださっていますが、本は小さな頃からお好きだったんですか?

ゆる読書会には2020年ごろから参加していると思います。ちょうどアブダビに渡航してすぐだったので、2月ごろかな?

本は幼稚園だったか小学生だったか、物心がつく前から結構読んでいました。

最初から自発的に読んでいたわけではなく、母親に連れられて行った地元の図書館がきっかけです。私の本も借りつつ母も借りて、頻繁に通っていました。で、気がついたら自分でも読むようになっていました。

学校の図書室も好きでよく行きました。私の個人的なイメージですが、学校の図書室って人が少なくないですか?みんな外で遊んだり、運動部に入ったりして。図書室の人が少なくて静かな雰囲気も好きで、よく居座っていました笑。

—— 人が少なくて静かなのが好き、その気持ちわかります!その頃に読んでいた本で印象深いものはありますか?

小さい頃に読んでいたものはほとんど忘れてしまいました。高校生の時に読んだもので覚えているのは「ぼくは勉強ができない」です。

大学入試の小論文が「好きな本について書きなさい」というテーマだったんです。その時ちょうど読んでいたこの本のことを書いたら、合格することができました。それで覚えています。

本のタイトルは覚えているんですが、細かい話の内容はほとんど覚えてないです。お母さんと息子とおじいちゃんが3人で暮らしており、息子が勉強嫌いで、それに対してお母さんが「学ぶのは楽しいことよ」みたいな感じで諭す、というような内容だった気がします。

—— 本を読まない人からしたら、地獄のようなお題ですね。本を読んでいてよかったと思えるエピソードです。

昔も今もノンフィクション。人の生い立ちの話が好き。

—— 小学生時代に読んでいた本はあまり覚えていませんか?

本当に色々な本を読んでいたので、コレというものは覚えてなくて。 でも漫画で描かれた伝記をよく読んでいたのは覚えています。

—— わかります!キュリー夫人とかですよね?

そうです。アインシュタインとか。有名人の生い立ちの漫画はめっちゃ読んでました。そういえば、今でも人の生い立ちの話をきくのが好きかもしれないです。その人がどういう人生を歩んできたかとか、どういう考えで行動したかとか。小説ではなくて実際にあった話の方が好きかもしれないです。

つい最近読み始めたのはヤマザキマリさんの「貧乏ピッツァ」という本です。実話を交えながらイタリアの食について書いてあって、おもしろいですよ。

—— 確かに、読書会で紹介してくださる本もノンフィクションが多いですよね。どうやって本を選んでいるんですか?

本屋さんに国や地域別で本が並んでいるところがあるじゃないですか。ジャンルだと政治・経済になるのかもしれません。その政治とか経済の棚の中に私の好きな本がときどき混ざっていたりするんです。ジャンルだとルポになるんですかね。現地に取材をしに行った人が、取材先の生活や人物のことを全部書いてるみたいな本です。

政治とか経済の話、もちろん知ってた方がいいとは思うんですけど、なんと言うか・・・知ったところで自分の影響が及ばない範囲っていう感覚があって。それで読んでもあんまり頭に入らないんですよね。それと比べてノンフィクションだと、生身の人間がいるので、ちゃんと現実に感じられるところが好きなのかもしれないです。

旅行も読書も、価値観の引き出しを増やす作業

—— ゆりこさんはノンフィクションの中でも貧困・紛争など​​を扱った本を読んでいるイメージがあります。

読書会に頻繁に参加してた2020年ごろはそういうのばっかり読んでいましたね。当時は駐在帯同中で時間があったので、興味があったけど読めていなかった本を一気に読んでいたんです。貧困・紛争などの重い内容の本を読むには体力も時間も必要なので、仕事をしながらではなかなか読み進められなくて。帯同前にはあまり読めなかったんです。

帰国して仕事をしている今も、あまり読んでいません。今読んでるのは、純粋に面白そうと思ったものが多いです。

—— 海外にはもともと興味があったんですか?

学生時代に東南アジア・ヨーロッパあたりをバックパックで旅行していました。特に印象に残っているのは、インターネット上でリサーチしても情報がでてこない国での出来事ですかね。行って初めてわかることが多く、驚きと感動がありました。

あと、現地で人と接した国の方が印象強くなる気がします。誰ともほぼ会話せずに旅行を終えた国とかは、なんか正直あんまり覚えてなくて。

できれば途上国の支援などそちらの方面で就職もしたかったのですが、なかなか内定がなくて。紆余曲折あって結局は別の分野の職についたのですが、興味自体はずっと持ち続けていました。

—— 海外に興味を持ったのは、本の影響もありますか?

本というよりは、奥底の私の性格が影響している気がします。外の世界を知りたいという気持ちが強いんです。今目の前にある生活以外に、色々あるわけじゃないですか、世の中って。目の前の生活に飽きてくると「他の世界はどうなってるんだろう」って気になって、いろいろ行動しちゃう傾向があるんです。

本は読むことによってその世界に入り込んだり、その世界を知れたりするから好きです。いろんな人の生き方を知って、こういう選択肢もあるんだ、こういう人生もあるんだ、って自分の中の価値観の引き出しを増やしている感覚があります。

そういう意味では旅行も本も共通してるかもしれないですね。

ゆる読書会はどんなステージでも参加できる

—— ゆる読書会以外の読書会には参加されていますか?

駐在中に現地の読書会に何度か参加していましたが、今も参加できているのはゆる読書会だけです。ゆる読書会はどんな状態でも参加できる安心感があります。場所は関係ないですし、参加者も、独身の人、結婚して子供がいない人、子供がいる人もいる。自分がどのステージにいても遊びに行けるのがいいなと思います。

最近、全然読めてなかったんですよ、本を。読めてないと自分が空っぽみたいな感覚があって。もちろん毎日仕事はしているんですけど、なんか「それじゃない感」があります笑。ほそぼそとでも、やっぱり読みたいなと思っています。

—— またいつでも遊びにいらしてください!本日はどうもありがとうございました。

お話の中で出てきた本

ぼくは勉強ができない/山田 詠美

学習漫画 世界の伝記 アインシュタイン/竹内 均(監修)

貧乏ピッツァ/ヤマザキマリ


インタビュアー げんだちょふ

子育てと仕事と趣味の「ちょうどいい」を考える転妻。 2019年にゆるさと安心感がウリのオンライン読書会【ゆる読書会】を開始。2020年に娘を出産。2021年からオンラインアシスタントとして開業。

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